「お、俺は…っ。図書室に行っていた。本当だ、本当なんだ…!」
怖がってる。
目が真っ赤で、体全体が震えてる。
かわいそうに…本当のこと言えば、もっと楽になれたのに。
「図書室で何をしてた?誰と会っていた?」
アキラが口を開いた。
いつもの声とは違う、ドス黒い声。
「それは…っ」
あーあ。
そんなに怯えて…。
嘘がつけないんだね、圭さん。
「君は黒ウサギとスナイパーと会っていた。何をしていた?」
頭のいいアキラが言うことは、ほぼ百発百中。
「…狼は、白ウサギで、主催者は、アリスと言われた」
あーあ…黒ウサギさんとスナイパーさん、まだ疑ってたんだ。
疑われるのは、好きじゃないなぁ。


