私は、胸ポケットに手を突っ込んだ。
「私、白ウサギなのに時計を持っていないんです。変ですよね。でも、変わりに…」
私は、胸ポケットに入っていたあるものを取り出した。
そして、それを圭さんの首に押し当てる。
「変わりに、これがあるんです」
ニッコリ笑いながら、それをどんどん近づける。
圭さんは、焦った顔をして後ろにジリジリと進んでく。
「白ウサっ…!」
「圭さん。もう一度聞きます。あなたは、どこに行っていましたか?」
圭さんの唾を飲む音が、新鮮によく聞こえる。
「………図書室だよ」
「何が分かりました?」
「狼と、主催者…ッ」
私は、手に持っているそれをさらに圭さんに近づけた。
「じゃあ圭さん。死んで下さい」
私は、手に持っているそれを大きく振り上げた。


