歪みゲーム






私たちは昼食を黙って食べた。


喋る気もしないし。


食べ終わると、珍しくアキラが


「王子たちのとこへ行ってくる」


と行って部屋を飛び出した。


部屋に取り残された私たちは、無言だった。


でも、その状況が苦しくなり私は喋る。


「圭さんは、さっきどこに行ってたんですか?」


いきなり話かけられてビックリしているのか、圭さんは少し歪んだ顔をする。


「時雨のとこだよ。皆でメールをして楽しくしてたがな」


そっか。圭さんは、時雨ちゃんたちの部屋にいたんだね。


でもね、圭さん。おかしいよ。矛盾してるよ。


だって、私が行ったとき、時雨ちゃんたちはトランプしてたんだよ。


それに、時雨ちゃんたちの部屋に行ったんだったら、私とすれ違ったはずだしね。