ここら辺の道を把握してるのは、門番の時雨ちゃんと圭さんだけだと思う。


だから、私たちは分からない。


とりあえず、歩いた。


アキラの背中がこんなにも大きく見えるのは、初めてだ。


しばらく歩くと、人がたくさん集まっているのが見えた。


あそこに…囚人も。


「あの…さっきの叫び声どうしたんですか…?」


私は、圭さんに話しかけた。


本来なら、ユウに話しかけたかったけど、ユウがいなかったから。


「……囚人が、死んだ」


「…………っ!?」


集まりの中心を見てみると、そこには血だらけの囚人がいた。


その隣には、紙。


  “亘 ナオミ
  ゲームオーバー”


さっきの紙と同じだ…。