「まあみ!そっちはダメだ!戻ってこい!」


アラタは知っていた。


この病院の息子だから。


まあみが向かう先に、なにがあるのか。


しかし、辿り着いてしまった。


あの場所に。


「はぁ…はぁ…はぁ、」


まあみは、意を決してドアを開けた。


しかし…


「まあみ!」


アラタに押され、まあみはその部屋の中に入ることはなかった。


しかし、アラタは入ってしまったのだ。


「うぁぁぁぁぁあ」


中からは、叫び声だけが聞こえた。