………………。 無理だ。 怖い。恐い。 この傷を見られるのが…恐い。 「なんで脱がないのー?」 彪也が言う。 確信犯だろ、こいつ。 多分俺の傷のこと知ってる。 だって、情報屋の息子だしな。 俺は、意を決して帽子を脱いだ。 「……………お前」 黒闇の口からはそんな言葉が漏れた。 「やっぱり。過去の歪みゲームをやった×印の男と繋がってたか~」 彪也が笑い始めた。 「あは、あははははっ」 最低だ。 嫌な奴だ、こいつは。