そんなとき、首に冷たいものがあたった感覚がした。
「……名前は?」
そんなとき、低い声がした。
もしかして、首に当たってるものは…刃物なのではないか。
「ま、まあみ…です…」
「まあみ…。白野まあみか」
低いけど、優しい声が話しかけてくる。
「は、はい…」
そう言うと、なぜか低い声の持ち主は耳を掴んできた。
「お前…本当にウサギなんだな。おい白ウサギ、お前、ここで何をしている」
「こ、ここはどこかと思って…」
「……それは俺も分からない。そうだ、とりあえず俺の部屋へ来い」
首に刃物当てられたままだから、断れない…!
「は、はい」
「では、こっちだ」
男の人に押され、長い長い道を歩いていった。


