「あれ?大野先生、何してるんですか?」
やっぱり・・・この女・・・。
「電話です。梨田先生こそ何してるんですか?」
「わ、私は・・・く、空気を吸いに・・・」
「そうですか。じゃぁ、俺は職員室に戻りますね」
その時だった。
「大野先生っ!」
「はい?」
まさか・・・告白じゃねぇーだろうな・・・。
「私、大野先生の事が・・・好きです」
「・・・」
やっぱり・・・。
「・・・」
俺は吸いかけの煙草を携帯灰皿に捨てた。
「・・・俺には守るべき人が居ますから」
「それでも良いです!」
「・・・俺は良くないです。彼女を傷つける事はしたくないです」
俺は屋上を址にした。
「・・・ふざけないでよ・・・」
俺はこの時、ちゃんと断れば良かった。