「仁菜!見に行こう!?」
「ごめん、もう少し陸上部見てる・・・」
「あ、そう?じゃぁ、行ってるよ?」
「うん・・・」
有子は大野先に一礼をし、体育館の方に行った。
「・・・友達付き合い・・・苦手なのか?」
「・・・いいえ。ただ・・・陸上部を見てたいだけ・・・です」
「・・・そうか」
大野先生は欠伸をした。
「先生、また寝不足なんですか?」
「ああ・・・。授業の準備でな・・・」
「・・・あの、先生」
「ん?」
「・・・陸上部に入部したいです」
「え!?」