Dearest...




私たちはなぜ苗字じゃなく、名前で呼び合っているのか…


それは同じ苗字だし、紛らわしいから名前で呼ぼうということになった。


2人で一緒に並んで帰っていると、真人くんの携帯に誰かからの着信が入った。


「あっ、透からだ」


……透…きっと、今度会う人の名前なんだろうな。


しばらく話していて、電話を切り終えると


「舞、あいつすげえ喜んでたぞ!」


喜んでたって言うけど…私は顔も名前も知らないし、そう言われても少し困るんだけどな…。


名前ぐらい教えてくれたっていいのに…。


「真人くん、その後輩の子の名前、教えてくれる?」


「ああ、柴田透だよ。

俺らより2つ年下の中学3年生」


ちゅっ…中学3年生!?


2つも下の子と私が会わなきゃいけないの!?


マジで…?