清煉はぐりんと振り向いて山賊の姿を確認するが体が動かなかった
「っ!・・・」
清煉は目をギュッと瞑り自分の“死”を覚悟した
が、痛みはいつまで経ってもあらわれない
恐る恐る目を開けると目の前に桔梗の背中があった
「!・・・何してるの!?」
「助けてもらった相手“に何してるの!?”とは随分失礼ですね」
そう言う桔梗の表情は分からない
「でもまぁ、貴方も女らしいところがあるんですね」
「!?・・・何言ってるのよ!」
「そのままを言ったんですよ。ピンチの時にギュッと目を瞑るなんて女性な証拠ですよ」
「放っておいて!」
清煉は顔を真っ赤にしながら桔梗の背中を睨む
「素直じゃありませんね」
桔梗はぐりんと振り向いて清煉を見つめる
「!?・・・・貴方!何処をやられたの!?」
桔梗の顔からは血の気が引き真っ青だった
「いえ、たいしたことはないですよ」
しかし顔は大丈夫という顔ではなかった
「嘘をつかないで!顔真っ青じゃない!」
「・・・左手を少し」
清煉は桔梗の左手をグイッと引っ張った
「いたっ!」
苦痛に顔を歪める
「!?」
傷口からはダバダバと赤い液体が流れ出ていた
「大丈夫ですよ。本当に」
「大丈夫なわけないでしょ!」
そう言うと清煉は持っていた布で切り口の上のあたりでギュッと縛った
桔梗は痛そうに顔を歪めたが何も言わなかった


