菊の花



「父上、紗羅にございます」

「入ってこい」

少し、かすれた声が部屋の中から聞こえ、紗羅は障子を開けて室内に入る。

「そこに座れ」

父に言われた所に腰をおろす。

「お呼びでしょうか、父上」

「うむ」

父は紗羅に視線を移す。