「で、結局今は
 何処に向かっているんデスカ?」

見たことのある通りを見て、
また不審そうな顔をした。

「決まらないなら
 俺の家でいいじゃないか」

「お茶ぐらい出ますかね?」

「考えてみるよ」

軽く微笑むと、彼は身を硬くした。

失礼な奴だな。



さて今日は、
どうやって彼の口を閉じさせようか。



【車にて 終】