「あ、常陸! 明日の日直忘れんなよー!」 聞こえてくる声には全部返事をする海。 よくよく聞いていると誰一人として“海”と呼んでいる人がいなかった。 「ねぇ」 「ん?」 「何で皆海のこと常陸くんって呼んでんの? 友達なんじゃないの?」 「あぁ……何て言うのかな……」 あたしの疑問に対する答えは簡単だった。