CANDY POT~キャンディーポット~【完】

「・・・内緒っ」

「へ?・・・内緒って、ズルイですよ!!」

男の子は口の前で人差し指を立てニコッと笑った。

「あはははっ、琴梨って呼んでいいか?お前、面白い!」

「あなたの名前を教えてくれたら・・・・呼んでもいいですよ?って面白い!?」

何か私だけ、遊ばれているようだったのでちょっと意地悪をしてみた。


「うっわーー琴梨ちゃんのケチーー!!」


「ケ・・ケチじゃ無いですよ!!」


「あははっヤベぇ、見てて飽きないわ!俺は、琥城 朱雀【クジョウ スザク】夢森は受かってたから、高校1年だ」

「すざく・・・・?」

「琴梨と同じ鳥仲間だよ!でも、朱雀は中国の伝説上神獣で四神・五獣の一つで南方を守護している鳥なんだ。」


「へぇ~物知りなんだね・・・私、そんなこと知らなかった。」

「大したもんでもないけど・・・じゃあ、俺も自己紹介したことだし。琴梨も俺の事、朱雀って呼んで」

「うん!、今日はありがとう・・・良かったら、メアド聞いてもいい?」

「あっ、いいよ」


もしかしたら・・・・私の人生で初めての拒否症反応が出ない男の子かもしれないから・・・・あっ!お父さんは、拒否症で無いか