首の左にそっと触れる
指でなぞって、ため息をつく

女は言った
それは愛のしるしだと
男は言った
それは禁忌の産物だと

喉を這う、血の感触
頬を上る、黒の質感
瞳を犯していく、狂気

僕は愛を得るために
愛を知る僕を捨てて
ただ彼女の人形になり
ただ愛でられるままに愛をしる