スマイリー

帝二大前で降りる進以外の受験生は誰も彼もインテリを絵に描いたような面々で、中には地元進学校の西高や、元々進の第一志望だった高校の制服も目についた。



「敵は全員大崎レベルってか」



敵の強大さに瞬間、ぶるっと足が震えた。事前に調べた帝二大合格の倍率は、約4倍。経済学部の定員は350人。



となると帝二大の在学生になるには、ざっと1000人の有華もどきに勝たなければならないという計算になる。考えただけで頭が痛い。



改札を出ると、旧帝国大学の地位を利用してか、土地を理不尽なまでに無駄遣いしたらしい、広大な帝二大の校舎がまずは目に入った。道路を挟んだ向こう側にも大きな敷地と建物が立ち並んでいる。帝二大の大学院だ。



改札を出てから会場まではまだしばらく歩きそうだ。薄曇りだった空は黒さと厚さを増して、進の不安感を一層あおる。