辻褄(つじつま)は合う。進だって、有華が敬太と付き合っていたら、有華と同じ大学には行きづらい。だが、だからと言って東大と西京で悩む意味が分からない。やはり敬太がいるからでは、と、進は主張したが、それに反論したのは大地だった。
“バカだなー、進。好きだったら離れたいワケないじゃん。東大には行きたいけど進とも離れたくないんだよ。県内で迷ってるのはそれこそ進が好きだからだろ”
大地の言葉にも、かなりの説得力があった。
大地はそのとき、もしかしたら藍を思い浮かべていたのかもしれなかった。
本当は心学社に行くはずだった藍を。
“それにしても、進の受ける帝二を避けて西京狙いか。敬太の言う通りなら、相当信頼されてるよな、進は。だって、有華ちゃんはお前が帝二に受かるのを信じて疑わないってことだろ?センターギリギリでも、進なら帝二くらい絶対受かるっつー自信があるんだぜ、きっと”
ひとりで納得したように、大地がうんうんとうなずいて感心の声をあげた。
有華の屈託のない笑顔が、進の脳裏をよぎった。
そんなことを思い出しているうちに、駅が見えてくる。

