「…参ったな」
しばらく黙って進の話を聞いていた敬太は、苦笑とともに言葉を漏らした。
「願書提出の期限は?」
「あ、あと3日、4日だと」
「あのさ、俺が今立てた推測、聞く?根拠ないけど」
真面目な顔をして、敬太は進に尋ねた。その目は真剣そのもので、進は少し怖さも感じた。
「推測?」
「そう。推測。根拠はないけど、鍵はある」
何かに気付いたらしい敬太は、確信に満ちた表情で、進を直視する。
「大崎にプラスになることなら、聞きます」
別れ際の有華の顔を思うと、進が何かしなければならない、そんな風に思った。
「それは進次第、かな」
敬太はにやりと笑って、右手の人差し指をピンっと立てた。
「俺にも分かるように話せよ」
隣で大地が気だるそうに呟いた。

