「お前こそ、どうなんだよ。後輩の女の子と連絡とってるんだろ」
心臓の鼓動が、またも大きさと速さを増した。大地の反撃は、むしろ進にダメージを与える勢いだ。
「あぁ、有華ちゃんのことか」
事も無げに答える敬太がまぶしいような、憎いような、とにかく進の感情をめちゃくちゃにかき回した。
「有華ちゃんは進に一直線なんだよ。ね、進?」
「……は?」
ここ最近、予想外の出来事に振り回されっぱなしの進だったが。今回もまた、今までにひけをとらない予想外。大穴万馬券の一点買い。
「え、違うの?そうだと思ったのに」
「敬太先輩…」
敬太の天然加減を、進は次の瞬間目の当たりにする。
「有華ちゃんが進を好きっぽかったから、俺、あの子を陸上部に誘ったんだけど」
事態をややこしくしているのは、どうやら敬太のようだ。

