有華は日下部を見るような目で進をにらみ、何か怒鳴ろうとしたのか、口を大きくあけたが、やはり思い止まったらしく、きびすを返して勢いよく西門に向かっていった。
「…これから英語は松野さんに聞くかなぁ」
なかなか骨の折れる仕事だったが、これだけ言っても有華が東大を受けるとは限らない。
もちろん有華が東大を受けることが最善とも言い切れないのだが。
とにかく代償として、進は有能な英語の講師を失った。割りに合わない仕事だった、と、小さくなっていく有華の背中を眺めながらそう思った。
さすがに勉強する気にはなれず、そのままふらふらと、グラウンドへ歩を進めた。
クラブハウスを素通りして、グラウンドまでやってくると、いくつかの部活が活動しているのが分かる。
そのうちグラウンドの一角を陣取って準備体操をしている集団が目に止まった。陸上部の休日練習だ。進はその輪から離れて彼らを傍観しているコーチの石井を見つけ、そこへ向かった。
「…これから英語は松野さんに聞くかなぁ」
なかなか骨の折れる仕事だったが、これだけ言っても有華が東大を受けるとは限らない。
もちろん有華が東大を受けることが最善とも言い切れないのだが。
とにかく代償として、進は有能な英語の講師を失った。割りに合わない仕事だった、と、小さくなっていく有華の背中を眺めながらそう思った。
さすがに勉強する気にはなれず、そのままふらふらと、グラウンドへ歩を進めた。
クラブハウスを素通りして、グラウンドまでやってくると、いくつかの部活が活動しているのが分かる。
そのうちグラウンドの一角を陣取って準備体操をしている集団が目に止まった。陸上部の休日練習だ。進はその輪から離れて彼らを傍観しているコーチの石井を見つけ、そこへ向かった。

