スマイリー

「それで?何なの悩みって」



「悩みと言うか、相談なんだけど」



自分の問題も、規模は小さいけれど有華に似ているかもしれない。有華の話を聞いて、進はそう思っていた。



「俺が帝二を受験することについて意見をもらいたいんだ」



「えっ、帝二?ボーダー届いたの?」



「ギリギリね」



つい3ヶ月前までは西京どころかその下の心学社までE判定だったことを思えば、本当に出来すぎの結果だった。



西京を受けてそのまま受かれば汚名返上、あきらや有華とのキャンパスライフが待っている。進の高校生活はほぼ成功と言ってもいいだろう。



ただ、帝二でも進ならいける、勝負できると言ってくれた岡田の言葉は、今も進の胸を熱くさせたままだった。



有名大学の合格者を増やしたいという、教師の口車に乗っただけかもしれない。それでも、進は岡田の言葉が純粋に嬉しかった。



「受かりそうなの?帝二。経済学部?」



「そう。今の時点で五分五分、でも二次試験までの英語の伸び次第では狙う価値ありってさ。数学もあるしって岡田さんが…あ」



そう説明している途中で、進は気付いた。有華よりも似ている状況に。



藍の時とそっくりなのだ。



藍は心学社を第一志望にしていたが、センター試験の得点がギリギリで西京のボーダーラインを越え、大地の猛反対を押しきって西京を受験し、そして落ちた。



大地が反対したのは、多分大地は藍が好きだったから。同じ大学に行きたかったから。