「大地。敬太はどこ?」
「…委員会だよ」
「あ、そう。まぁいいや。あんたらねぇ、敬太が…あぁ、そうか、1年は分かんないわね。部長のことよ。あんたら部長がいないとなんでこんな着替えに時間かかるわけ?下らない噂話が盛り上がって?1年はまだいいわ。2、3年。あんたら何?バカ?石井コーチにメニュー増やしてもらうからね。あ、そうだ。コーチ、あんたらにマジギレしてるから今日はかなりキツいわよ。先輩らしく頑張りなさい」
「げ!石井コーチ来てるの?」
大地が悲痛な叫びをあげると同時に部員たちの顔も一斉にひきつった。
「臨時で来てもらったのよ。男子部はコーチ来ないとサボるから。サプライズでしょ?」
「くそ!おいっ、みんな急ぐぞ!コーチに殺される!」
意地の悪い藍の笑顔を尻目に、大地たち男子部員はばたばたと慌てて部室を飛び出した。
咄嗟にそれを追って進も部室を飛び出そうとする。
それを藍が阻むのも、過去にあった通りだ。恐るべし、創世夢。

