溢れ出した涙は静かに流れた。
だけど…
止まり方を忘れてしまったみたいだ。
「先生...。
大人になればそんなヒドイことが言える
先生の気持ちを理解できますか?
私は、私達は確かに子どもだけど
そんな簡単な気持ちで
誰かを好きになったりしない‼
傷ついても苦しくても
その人以外のことが考えられなくて
どんな形でもその人の側にいたくて...
そういう気持ちをちゃんと知ってます‼」
止まらない涙はどんどん溢れて
上手く声は出なかった。
だけどもう思いは止まらない。
「 先生には私がどれだけ先生を好きか
伝わってないんですね...。
私にとって先生は特別なの。
先生だけが好き。
どんなに傷ついたって...
先生以外を好きになんてなれない。
だから...もう2度と...
人の気持ちを馬鹿にしないで下さい。
高校生だって...
本気で人を好きになります。」
先生への思いの10分の1、100分の1も
伝わっていない気がした。
そもそも声を荒げて
気持ちをぶつけるなんて
ただの自己中。
わかっているのに
言葉は止まらなかった。
私のあがった息だけが
静かになった部屋に響いていた。
