「あっ」

あれは、アリファとのホームでの切符(だと思う)


慌てて取ろうとしたら、金の髪の長い女性が、見た目は20歳くらいでしょうか、先に取って、私に渡してくれました


ありがとう、と言葉を発せなかったのは、その女性の目が翡翠色だったから


女性はゆっくりにっこり笑い、私を抜かして歩いて行きました




電車が発車する、というアナウンスに煽られ、電車に乗り、帰宅しました。


アリファと出会ったのは夢だったのでしょうか、しかし切符は持っているし


切符に小さな字で
キルティガーデンステーションと書いてありました


状況は、アリファに会う前と会った後でも変わっていませんが、なんとなく、気持ちが軽くなった気がします



彼女が最後に
「また」はない
と言った意味も少し分かる気がします



もぅ私はアリファに会わなくても、迷わない気がするから…




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