「えぇ!?悠真に告って振られたぁ?」

「ちょっ…声大きいよ。」



そう言って、真子の口をふさいだ。

ずっと隠していた気持ち。2人には隠していたらいけないと思って話すことにした。
坂井くんとの同居のことは、まだ言えそうにないけど…。



「芽依…がんばったね」



そう言って、陽菜が頭を撫でてくれた。



「ありがとう、陽菜。」

「で、いつから好きだったの?」



真子が身を乗り出して聞いてくる。
あぁーあ、やっぱり口ふさいでおけばよかった。



「好きだったのは、中学かな?」

「好きだった?」

「うん。」



ずっと好きなのは事実だけど、悠真に対する気持ちは、恋愛じゃなくて家族に対する気持ちみたいなものだったんだ。

先輩に家族をとられる、そんなヤキモチを妬いてしまったんだろうな。



「それに、悠真に言われたんだ。お前、ドキドキする相手は俺じゃないだろって。」



それでわかった。
悠真にドキドキすることは、ずっとなかった。

全部見透かされていたんだ。