「何なに、芽依ちゃん彼方にいちゃんと友達なの?」
人懐っこい笑顔で話仕掛けてきたのは…えっと…
「弟の未来、うちの学校の1年。」
坂井くんが紹介してくれた未来くんは、クールな印象の坂井くんとはちがって、かわいらしい感じだ。
「よろしくね、芽依ちゃん。つーか、超かわいいね!俺嬉しいな!」
そう言って、にっこり笑った顔は、すごくかわいかったけど…なんか軽くて、女の子とも遊んでそう。
「で、こっちが兄の遥。大学2年生。」
坂井くんの右側に座る遥さんが、ぺこりと頭を下げると優しく笑った。
「彼方とクラスメートなんだって?これからは俺たちとも仲良くしてね、芽依ちゃん」
切れ長の瞳だけど、笑うと目尻が垂れて、優しい大人な笑顔。
3人とも美形でまぶしい。和人さんも優しい顔立ちだけど、お母さんはかなりの美人だったはず。
普段から男の人が近くにいない生活だからか、なんだか気まずかった。

