お姉ちゃん…
未来くんにそう言われて、なんだかくすぐったかった。

小学生の頃、ずっと欲しかった弟。
未来くんみたいに、カワイイ弟がずっと欲しかった。
だから…



「私も、嬉しいよ。」



未来くんの笑顔を見たら、自然とそう言っていた。



「へへ…ねぇねぇ、芽依ちゃんの部屋俺の部屋の正面なんだよ!だから、一緒にDVD観たり、ゲームしたりしようね!」

「そうなんだ!じゃあ仲良くしてね。」



この家は、もともと坂井家のおうちで、私たちと同居するために改築してくれたそうだ。

妻と娘ができるなら…といって、和人さんはキッチンやお風呂、トイレなどいろいろなところを綺麗にしてくれた。



「芽依ちゃんの部屋、どんな感じなんだろうね。」

「お母さんはカワイイって絶賛だったけど…」



階段をのぼって、右側にある部屋って言ってたけど…