『柚になにしたのよ』 って、目が物語っている。 俺は首を横に振り、自分の席に座った。 「よっ陽太! はよーっす!」 「おぉ、はよ」 大地は俺の前の席に座った。 まぁ、そこが大地の席なんだが。 「んで、お前何したの? 下駄箱が大騒ぎだったけど」 「別に。俺の意思を見せつけただけ」 「なに、告白でもした?」 「それが伝わったら、苦労しねーよ」 柚は鈍感だ。 ちゃんと、率直に言わないと伝わらない。 だけど…せめて、『気があるのかな?』ぐらいは考えて欲しい。