唇を離せば、柚は驚いた表情をしている。 …真っ赤な顔で。 ちょっと嬉しそうに見えるのは…気のせい、だよな。 俺は資料室を出れば、鞄を取りに教室に向かった。 つーか…バスケ部の入部届け出しに行ったんだけどな…。 心の中でため息をつき、教室へと入った。 「ぁ、陽太くーん!」 「ぁ…?」 声がした方を見れば、知らない女がいる。