「おまたせ!」 「おぅ。いくらだった?」 「…」 「さすがに今日は言えよ?」 「…3284円」 「んじゃ、はい」 陽太は、3300円を私の手に置いた。 「…16円多い」 「んな小さいこと気にすんな」 「でも…」 「今までの分」 陽太がそう言うと、あたしは何も言えなかった。