「柚、ただいま」 そう優しく笑う彼を見て、あたしは彼の胸に飛びついた。 「っと」 「おかえり、おかえり! 陽太!」 あたしは目に涙を溜めながら、そう言った。 「…ただいま、柚」 陽太は、あたしの唇にそっとキスをした。 ──五年ぶりのキス。