二十歳にもなって、夜眠れないなんて、情けなくてしょうがない。 だけど…彼がいないと寂しいのは、事実。 もしかしたら、あたし以外の女の人と仲良くやってるのかもしれない。 もしかしたら、陽太になにかがあったのかもしれない。 それでも、あたしは…陽太を信じていたかった。 「…手がかりとかないの?」 「んー…」 『手がかり』 そう呼べるのは…特にない。 けど、一つだけ──彼はバスケが大好きだ、っていうのだけ。 …手がかり、なんて言える事じゃない。