「…なぁ、柚。左手、貸して」 「…?」 あたしは、そっと左手を出した。 「目、瞑って」 「? 陽太?」 あたしは、言われた通り、そっと目を閉じた。 すると、小指に、何かが付けられた感覚と、そして…唇に温かい感触がした。 「?!//」 唇が離れれば、陽太の顔が少し赤かった。 「…?」 「ちょっと、予約な…//」 小指を見ると、思わず涙が出そうになった。 小指には、小さなハートがついてある指輪。