「柚が行って欲しいんなら、俺は行く。けど、行って欲しくないんなら行かない。 姉貴はもちろんここに残るし、俺だって、もう高一。一人暮らしぐらいできる」 「こ、高一って…全然子供じゃん! 陽太のお母さんが許さないよ!」 「んなの、無理矢理でも許可してもらう。 俺は…柚の望み通りにする」 「…っ!」 そんなの…言えないよ。 ねぇ、陽太…今、自分がどんな表情(かお)してるかわかる? 陽太のキモチ…顔に書いてあるよ。 本当は…行ってあげたいんでしょ?