「ねぇ、陽太」
「ん?」
「…なんで一時期『椎名』って呼んでたの?」
「…」
「ようた?」
「…柚が、俺の所為で変なことされないよーに。でも、ほんの一時期だったろ?」
「うん…。途中、いきなり変わるからビックリしまくり」
「やっぱ馴れないんだよ、『椎名』なんてさ。小さい頃からずっと『柚』って呼んでたし。ってか、柚だって『陽太』か『陽ちゃん』じゃん」
「ぁー…なんか、ね…。『陽ちゃん』の方がしっくりくるの」
「なんだそれっ」
「小さい頃は…そうだったからかな」
あたしはいつも、『陽ちゃん、陽ちゃん』って抱きついてたんだよね…。
今思い返せば、ちょっと恥ずかしいかも。

