「西中と東中勘違いしたんじゃない??」





勘違いした程度で受験するわけがない。








噂は当てにならないとこの時知った。




噂は自分で確かめるまで信じてはいけない。








それにしても、西中が荒れているなんて知らなかった。




おだやかで優しい学校、と聞いていたから。









私は荒れている学校が怖かった。




何をされるか分からない。








頭を抱える私に、リナちゃんは優しく笑った。







「あたしらといっしょにいたらいいよ」





「え…いいの?」






私は顔をあげた。






「アンタ結構目立つしね」








確かに、私は目立つタイプだった。






元々から髪の毛が茶色かったため、派手にみられることも多かった。