「紫織ーっ、こっちこっち」
「遅れてごめんっ」
「いいよいいよー」
街に着いたのは夜中。
空は真っ暗だけど街は明るい。
だってヤンキー達がバイク乗り回してるし。
知り合いと合流して道に座り込む。
男と女、合わせて10人くらいかな?
「なぁなぁ、原付あるし走り回らん?」
「いいねーっ」
「んな乗ろ乗ろーっ」
みんなが賛同し、私も一緒に誰かの後ろへ。
同い年やからまだ気が楽やけど。
「きゃははは!!!」
「ほらほら邪魔じゃ!!!」
「あぶなーい!!!あはは!!!」
まるで小さな、小さな暴走族。
けどそれが楽しかった。
あたし等も世間では不良と呼ばれる。
悪いことは悪いと思わない。
中学生の割にはヤンチャな行動。
他にはそんな女の子居ないと思っていた。
「なんちゃら、ゆい」
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