「椿姫!起きなさい、遅刻するわよ!」
お母さんが、私を起こす声と布団をはがす行動がほぼ同時だった。
「今日から、新しい学校でしょ?遅刻するわよ、良いの?」
「う・・・う~ん・・・・ね・・・眠い・・・もう・・・少し寝かせて・・・・」
「今までの学校と違うのよ!分かってるの椿姫」
「が・・・・学校・・・・・あぁぁぁぁ!!」
思い出した。私、転校したんだっけ!
「おかさん、何でもっと早く起こしてくれなかったの?メイクの時間ないじゃん!」
「起こしました!早く着替えてご飯たべなさい。学校まで送っていくから」
メイクと髪のセットに没頭している為、母親の話など聞いていない・・・・


朝食を食べ終えた椿姫は、母親と車で新しい学校に向かっていた。
「ねえ・・・新しい学校ってどんな所?今まで行ってた学校とは違うの?」
「あ~簡単に説明しとくわね、椿姫が通う学校は、私立のお金持ちの子が多く通っている学校なのよ。嵐君と同じ学校よ。それと、帰りも迎えに行くから・・・・」
「え~迎えに来なくても帰れるよ。子供じゃあるまいし」
「引越ししたから、今日から家は違うって言わなかった?」
はぁぁぁ?聞いてなし・・・
「言ってなかった?ゴメンね、あははは」
なに、笑って済まそうとしてるの?この人?
「お母さん、嵐君って誰?」
「お母さんの結婚相手の子供よ。高校三年生の18歳よ」
あたし、何にも聞いてないんじゃないの?この際、聞いておいた方が良くない?いろいろと・・・・・