ある日の昼休憩。

ゆうちゃんはいきなり話しだした。

「こころは一体何になりたいの?」

『…は?』

ゆうちゃんは真剣な目で問いかけて来る。
ならばアタシも真剣にと返した。


『まぁ、将来は普通に結婚して普通に子供も無事大きくなって結婚してもらって普通の老後を暮らしていけたらと思ってます』

キリッと答えたけどゆうちゃんはため息をついてペシッと叩いてきた。
一体何なんだ。


「そぉゆう事じゃなくて〜。木田クンの事!あんたは木田クンの1番の友達になりたいの?それとも彼女になりたいの?」


『もちろん彼女志望です!』
ピシッと手を上げて即座に答える。
そんなの当たり前じゃないの。


「そっか。それ聞いてちょっと安心した」

またもやため息をつきながら話すゆうちゃん。

『何で?』
全く意味が分からないとゆうふうに返すアタシ。
前から相談してんじゃん。


「最近ってか前から思ってたけど、自分らぁ見てたら友達としか見えないんだよね。なんかこう…意識してない感じでさぁ」

『ゔ…』

それはアタシ自身も若干気付いてた事。そう、アタシたちはなんかもうめちゃくちゃ友達って感じでフレンドリーすぎるくらいなんだ。
仲良くなれるのは嬉しいけど、仲良くなりすぎるともう友達としか思われてないんじゃないかって、最近心配になる。


「漫画貸しあったりCD貸しあったりするのは良い事だけどさ?なんか…友達だよねー」

『だって…じゃあどうしろっていうん?意識させるなんてそんな神業アタシには無理だ!』

アタシは頭をかかえて唸りだす。
そんなアタシを見てゆうちゃんはまたため息をついた。