『すー……はーー…よしッ!』 アタシは今、一人で木田クンの病室の前に立っています。 ホントは池内サンとゆうちゃんも来るはずが仕事で無理になった。 アタシもじゃあ遠慮するって言ったら何故か必死で止める二人。 池内サンなんかコレ渡して!!って袋渡して来るし、ゆうちゃんも行かなきゃ口聞かないとか言うし、何なんだ一体…。 と、いう事で一人で来たんやけど……なかなか緊張して入れない。 何回深呼吸した事か……。 『――ぉしゃッ!!』 アタシはぐっと手に力を入れて引き戸に手を伸ばした。