幸田クンは来るなりアタシに話しかけた。


「なぁ!ゆっ…田中サン今日来ねーの?」

『あぁ、今日は安静にして明日から来るってさ!』

そっか、と短く返してから木田クンの方へ顔を向け話し出した幸田クン。
うん。今日は元気そうだ。



中に入り更衣室の前で二人と別れた。
中はロッカーがずらりと並んでいて、狭くもなく広くもない部屋だった。

「おはよーこころちゃん」

すでに来ていたらしぃののが作業服で現れる。

『わっ!一瞬誰かと思ったやん!!』
無理もない。作業服を着ると帽子もマスクもあるから目だけしか出ないのだ。


「もぉこの格好嫌だ!」

と、ぶつぶつ言っているのの。

まぁ、お世辞にもイケてるとは思えない作業服。
内心嫌だと思いながらもすぐに着替えた。