写真立てが一つと、 薄いアルバムがいくつか並んでる。 「友だちとか、ああやって 顔の所に名前書いたりしてさ。 まあ向こうも事情分かってるし、 だからそれなりに普通に過ごせるよ」 バイト先も、よーっく俺の事を知っている 父さんの昔なじみの人が雇ってくれてる。 「そうだ。お前の事も記録しとくからさ」 言いながら、携帯を彼に向けた。 「名前、教えてくれるか?」