あたしは抵抗することを諦めた。

殴られた腹部が痛い。
捕まれた腕が悲鳴をあげている。



どうしよう…どうしよう…。


このままじゃやられる…。




ヤられる…。



あたし、このまま汚れちゃうんだ…。
こんな見ず知らずの気持ち悪い
奴らに、犯されちゃうんだ……。

汚れた女。




―――ガラッ


茶髪の男によって、黒いワゴン車のドアが開けられた。



「乗れや」

茶髪の男がそう言い、あたしの背中を強く押した。


あたしは、どうすることもできなくて、ステップに足をかけた。




「何やってんの?」


茶髪の声でも、金髪の声でもない。
違う男の人の声が聞こえた。





これが、

君との出会いだったんだ……。