「………と、まぁこんな感じ」

「……」

「だから、スーパーで篠崎を助けたときに、私が居てよかった…って、言われたときすごく嬉しかった」

「……」

「でも、私が望まれない子っていう事実は変わらない
私は……1人で居なきゃならないんだ…」

「………だろ」

「え……?」

「望まれない子なわけねぇだろ!」

「っ!!」



ずっと黙っていた篠崎が、急に声を張り上げた



「子供ってのは、望まれたから産まれてくるんだよ!
葵は、葵のお母さんとお父さんが望んで産まれた子だろ!?
その本人が自分の存在意味がないとか言うなよ!」

「っ!!!!」



私はいつの間にか、篠崎の胸の中にいた



「自分の存在を……否定するなよ」



私は篠崎の胸の中で泣き続けた



きっと……

私は誰かにそう言って欲しかったんだ…

必要として欲しかったんだ…