極甘王子はいかが?



「仕度出来た?」


ひょこっと顔を出したお義兄ちゃん。

噂をすれば…。


「もうちょっとだわ」

「もう絶対放してもらえないんだって」


動揺するお姉ちゃんを無視してニンマリと言うと、お義兄ちゃんは不敵に笑って「俺は死んでも放してやんないけどね」と言った。


「も~、二人してノロケて…っ」


むず痒いったらありゃしない!!


「おっし、出来たよ、ヒナ。

今日はお転婆美少女風緩巻きツインテールで~す」


…。

何故にツインテール。


「んじゃ行くよ、ぴよちゃん」

「あーい」


お兄ちゃんと一緒に車に乗り込むけど、お姉ちゃんが来ない。


「お姉ちゃんは?」

「留守番」


…ってことは、お兄ちゃんと二人っきりですかっ