秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*


「寝たい」


「……」


「……」


「……は?」


いや、は?じゃなくてさ。

まお眠いんだよー。

ずうっと寝られなかったんだお。

かっくんがいてくれたらいくらでも寝れる気がする❤


「かっくん、ぎゅっ」


「はいはい…おいで」


「❤」


仕方なさそうに笑って両手を伸ばしたかっくんの胸に飛び込んだ。

むぎゅ~!



「うふ…かっくんだいすき…」


「…ん」



久々に心から安心して、すぐに意識を手放した。


はあ…❤

このにおい。

この……ぬくもり!

あたし……これがほしかったの…。




…そうしている間に、ちゃくちゃくと父様の企みは“実行”されていたのに―。

父様は決して“いい人”ではなかったのに―。

むゎっったく気が付かずに…ただ、幸せに眠った。