…? “か”?
日本語の分かる俺とシュンは、思わず目を見合わせた。
「かっ……くん……?」
「…? だからな、今その話を…」
シュンがそう言いかけたとき、マヒロは手に持っていた楽器とバッグをその場にどさっと落とした。
『マヒロ! あなたあんなに大事にしてたバイオリン…ッ』
焦って拾い上げるハディという女。
そんなものはまったく目に入っていないというように……マヒロは。
「かっくん!!」
そう叫んで、いきなり駆けだした。
『え? 今……かっくんって言った…?』
メイリーが目を見開いて呟く。
マヒロが駆けていく先に、俺達は視線を移した。
割とすぐそこに、人が……立っている?
えらくいい男だな…。
『…! まさか…』
あることに気付いた俺は、思わず息を呑んだ。
「…! 真裕!」
「かっくん!!」
『……ホシノカエデか……?』

