秘密のMelo♪y③*ウィーン編㊤*


ここのとこ、楽器を手にもしてなかった。

たまには出してあげないと、かわいそう。


『そんじゃあ行きましょうマヒロ』


『行く? どこに?』


『どこってあなたバイオリンを持ってるじゃない。そういうつもりなんでしょ?』


そういう…ってどういう?

なんの関係が?


『?』


きょとんとして首を傾げるあたしに、じれったそうにメイリーが言った。


『んもうっ。実技するんでしょう? 朝からよ今日。早く行きましょったら』


『そおなの』


朝からなんだ。

しかも別の部屋に移動するのね。


たらたらするあたしがさらにじれったいのか、腕をひいて歩くメイリーはどうやらせっかちさんのようだ。


『お。みんないるわねー!』


どっかの部屋に入るなり、歓喜の声を上げるメイリー。

ひょこっと顔を出してみると。


「…おーまいがっ」


…ケインじゃないけどそう言いたくもなるってもの。


『マヒローッ!』

『やだっ。会いたかったっ! …アッシュ邪魔よッ』

『あっ…いたい…』

『リジュ、また驚かせちゃダメよ』

『分かってるって。ハディは本当おせっかいね』

『お前がそこんとこ怪しいからだろうが』

『なによシュンのバーカ』