――真裕サイド――


『そういうわけなので休みます❤』


『……電話開口一番そういうわけって、どういうわけなの?』


はい。

昨日から微熱が下がらないの。

ちょうどいい機会だし休もうかなって思って。

メイリーに、初めて電話をしてみた。



『あなた一人よね?』


『ううん。使用人が二人いるよ』


野木さんは…今日本に飛んでるけどね。

あれだよあれ。

「みわせんせえをお連れしてまいります!!」

…って意気込んで行っちゃった。


『そうなの。じゃあ大丈夫ね…。お大事にね真裕。お見舞いに行くわ』


『そんなだいじょぶだっ…』


切れたし。

お見舞いに行くわ、ぷつっ。だって。

なんやねん。

…あ、しゅっちゃん風で。


―コンコン


「真裕様? お体の具合はいかがですか?」


「坂本さん」


相変わらずの笑顔で、坂本さんが現れた。


「お食事をお持ちしました。消化によいものを用意してみたのですが…」


「あ、うん大丈夫大丈夫。ご飯はなんでも食べれるから」